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産経記事「自民党と中国」

私の取っているメルマガ「台湾の声」は、台湾関係の情報の他にもネットソースにない良記事をテキスト化して配信してくれます。
政治系ブログは週末はお客さんが少ないので、今日は3回に分けて送られてきた産経新聞の記事をまったりと紹介したいと思います。太字赤字などは、もちろん私によるものです。


【保守新時代】第四部 自民党と中国(上)(2−1)


産経新聞 2006年4月2日

取り込まれた友好7団体


 中国の国家主席・胡錦濤が三月三十一日、元首相・橋本龍太郎ら日中友好七団体の代表者らが顔をそろえた北京市内の人民大会堂で、首相の靖国神社参拝を非難し始めると三十人以上が座っていた大広間はシーンと静まりかえった。
 「意外とはっきり言ったな」

 出席者の一人は、「ポスト小泉」の首相が靖国に参拝しても首脳会談に応じないとの主席のメッセージに戸惑った。前夜、在中国大使・阿南惟茂から「靖国問題でどういう話をしたらいいか、(中国の)上層部が議論している」と聞かされていた。だが、訪中団には「今回は友好第一で靖国問題で具体的な言及を避けるのでは」という楽観論が流れていたからだ。

 橋本は「日本へのメッセージとして受け止める」と言うのがやっとだった。

 翌四月一日の中国共産党の機関紙「人民日報」は、「胡錦濤は、日本の指導者がA級戦犯をまつる靖国神社を参拝しない決断をすれば、すぐに関係改善のため首脳会談に応じると強調した」との大見出しで一面に記事を掲載した。だが、会談で元自治相の野田毅が、「戦争の被害者への思いが日本には欠けているが、中国も愛国教育が反日につながっていないか考えてほしい」と主席にやんわり注文をつけた事実は一行ものらなかった。

 中国が「ポスト小泉」をにらんで、古くから日中友好に努めてきた七団体=別表=を「対日宣伝戦」に活用したのは明白だった。

 中国の対日工作は、昨年十月の小泉の五度目の靖国参拝直後から活発化した。政府筋によると、駐日大使の王毅は昨年十二月に一時帰国し、党や政府幹部と対日方針の協議を重ねたという。そこで、「靖国問題で妥協しない」「対日重視の姿勢を打ち出す」「経済、文化など各分野での日中交流を拡大する」との方針をまとめ、王は日本に戻った。

 二月中旬には大阪、福岡など国内五カ所の総領事を東京に急遽(きゅうきょ)集め、「日本の世論に注意を払いながら(各界に)働きかけるように」と命じたという。こうした動きに自民党幹部は「七団体の訪中招請は中国の対日方針を踏まえたものだ。中国は『ポスト小泉』を親中派にしようと動いている」と不快感を隠さない。

 日中関係筋によると、中国の対日政策責任者が「七人のサムライ」と呼んで頼りにしている現役の自民党議員がいる。七人は(1)河野洋平(2)福田康夫(3)野田毅(4)二階俊博(5)加藤紘一(6)山崎拓(7)高村正彦−で、順位は「親中」の度合いと期待度なのだという。

 町村信孝は外相在任中、反日デモや中国原潜の領海侵犯が相次いだころ、「親中派」の有力議員と言い合った。その議員は「中国にはあまりモノを言ってはいけないんだよ。日本がモノをいわないで日中関係は成り立っているんだから」と忠告したが、町村は「違う。日本は主張しないできたから国民に反中感情が生まれた。議論はしなければいけない」と反論した。

 一方、「親中派」の野田は、「トップがケンカするなら皆が一緒にケンカするのか」と、議員外交が中国との友好関係を維持していると強調する。そのうえで「抗議や主張をするだけが外交ではない。外交は結果だ。今の対中外交は主張すればするほど、望んだ方向とは違う方向に進んでいる」と語る。

 「親中派」ながらかつて中国から「争友(互いに競いあう間柄の友人)」と言われた人物がいた。日中国交正常化に尽力した元厚相、古井喜実(平成七年死去)だ。中国が改革開放に沸いていたころ、中国要人が古井にこうたずねた。

 「どうですか。今の中国は明治維新よりも発展のスピードは速いでしょう」。古井は「いや。日本に及んでいない点が二つある。教育制度と港湾整備だ」と即座に指摘したが、中国要人は大きくうなずき、耳を傾けたという。

 胡錦濤と友好団体代表との会談では、東シナ海のガス田や在上海総領事館員の自殺など中国にとって耳障りな話題は出なかった。問題山積の今こそ「争友」が求められる。

                  ◇

 小泉政権の誕生以来、日中関係は「国交正常化以来、最悪」(日中関係筋)の状態にある。九月の自民党総裁選でも対中外交が大きな争点として浮上する中、自民党と中国の関係を検証する。(敬称略)



■【保守新時代】第四部 自民党と中国(上)(2−2)
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対中外交、翻弄される日本


 昭和四十七年の日中国交正常化とそれに伴う「日中友好ブーム」は、その後の自民党政権を呪縛(じゅばく)し続けてきた。昭和六十一年、当時の首相、中曽根康弘は靖国神社参拝をとりやめたが、日本側の対中配慮や譲歩は、不発に終わった。一方で、中国による対日工作は、より巧妙化している。(敬称略)
 ■報われぬ配慮と譲歩

≪「友好」の呪縛≫

 「中国は礼節の国だと思うが、それにしては李肇星外相の発言は品位がない。昨年五月に呉儀副首相が小泉純一郎首相との会談をドタキャンしたのも、とんでもない」

 衆院外務委員長の原田義昭は三月二十二日夕、東京・元麻布の駐日中国大使館を訪ね、大使の王毅に抗議した。李が記者会見の場で、首相の靖国参拝を「愚かで道徳に反する」「ドイツではヒトラーやナチスを参拝する指導者はいない」などとののしったからだ。

 王は「(外相は)ドイツ人の発言を引用しただけだ」と強く反論したが、「原田さん、中国にぜひ来てください」とリップサービスも忘れなかった。

 中国が「歴史カード」を切った最初は、昭和五十七年の教科書誤報事件だ。日本のマスコミが教科書検定で、文部省が「侵略」を「進出」に書き換えさせたと報道。事実無根だったにもかかわらず、中国の抗議に官房長官の宮沢喜一は「政府の責任において是正する」と談話を発表した。

 以来、中国はことあるごとに歴史問題をとりあげてきた。在京の外交官は「中国は、他の外交案件を有利に進めるため水戸黄門の印籠(いんろう)のように靖国を持ち出し、日本側が『申し訳ありません』と平伏するのを期待している」と分析する。

 こうした中国の意向を無意識に支援する役割を担ってきたのが「親中派」の政治家だった。

 米ランド研究所がまとめた報告書「中国の政治交渉行動様式」は、次のように記している。

 「中国と個人的関係を結んだ外国政治家は、その国では『中国に食い込んだ人物』とか『中国にパイプを持つ人物』とされており、中国側とのきずなが自国側での地位や評判の基礎となる」「その種の政治家は中国とのきずな保持による自分の名声を崩さないため、中国の要求を実現させようと懸命になる」

≪盤石の関係?≫

 三月十五日、自民党旧宮沢派の流れをくむ議員らが呼びかけた「アジア戦略研究会」の設立総会が開かれ、衆院議長・河野洋平はこう熱弁をふるった。

 「宮沢首相による天皇訪中の決断が、日中関係を非常にしっかりした盤石なものにした」

 天皇、皇后両陛下が訪中された平成四年当時、中国は民主化を要求した学生らを弾圧、多数の死傷者を出した天安門事件の後遺症にあえいでいた。国際イメージは失墜し、海外からの投資は激減。この窮地にいち早く手を差し伸べたのが日本だった。

 前年八月には、首相の海部俊樹が訪中し、対中制裁を全面解除したが、「中国と結びつきが深い竹下登元首相の強い働きかけがあった」(関係者)という。

 海部の後任である宮沢は、党内の根強い反対論を押し切って天皇陛下ご訪中を閣議決定した。元外相の銭其●は回想録で、「中国が西側の制裁を打ち破る最も適切な突破口になった」と書いている。

 靖国問題での譲歩も報われなかった。中曽根は昭和六十年八月十五日に靖国を公式参拝。ところが、翌年は中国の反発を受け参拝をとりやめた。

 中曽根は「参拝をやめたのは胡耀邦さん(当時の総書記)が私の靖国参拝で弾劾されるという危険性があったから」と後に記し、日中関係を重視した胡を守るためだったと説明する。胡は失脚したが、中国は、この経験から靖国問題の「外交カード」としての有用性に気付いた。外務省の元中国課長は、こう指摘する。

 「中国外交に原則があるようにいう人がいるが間違いだ。彼らは無原則で利にさといだけだ」

 ■親中派操り、飽くなき圧力

≪ハニートラップ≫

 昨年末、在上海総領事館の電信官が、中国の公安関係者から女性関係で脅かされ、情報提供を迫られたのを苦に自殺していたことが明るみに出た。こうした工作活動が映画や小説ではなく、現実に存在することが白日の下にさらされた。

 「映画『ミュンヘン』にハニートラップ(甘い罠(わな))が出てくる。女性を餌にした罠だ。情報の世界は非常にシンプルで、大昔から色と欲だ」

 元内閣情報調査室長の大森義夫はこう語る。

 平成八年には、当時の首相、橋本龍太郎に関する怪文書が、永田町に出回った。橋本が中国の公安関係者である女性と交際していたという内容で、国会でも取り上げられたが、「疑惑は、いまだ解明されていない」(公安筋)という。

 最近もポスト小泉候補の一人が「ハニートラップ」にかかっていたとの週刊誌報道があった。

 一連の「怪情報」について、元公安調査庁第二部長の菅沼光弘は「中国側がわざわざ流してきた」と話す。身に覚えのある者は「中国の要望通りに動くようになるからだ」という。

 もっとソフトな懐柔工作もある。駐日中国大使館は昨年暮れ、北京駐在経験のある日本人記者百数十人を招き「ギョーザ・パーティー」を開いた。ゲストには人気の「女子十二楽坊」を呼び、生演奏でもてなした。

 中国は、硬軟取り混ぜた働きかけで、日本から多額の円借款を引き出し、経済的にも着々と力をつけてきた。そして時折、本音も漏らす。

 一九九五年春、マレーシアを訪れた江沢民は、中国系の有力者を集めた会合で、こう宣言した。

 「二十一世紀になれば、遠からず中国の時代が来るでしょう。日本は今後、経済的にも政治的にも衰退していく」



【保守新時代】自民党と中国(中)親中派に利権誘導の影

[2006年04月03日 産経新聞朝刊]

 太平洋を望む和歌山県南部の旧「グリーンピア南紀」の広大な跡地では、ウグイスの群れが桜を散らしていた。敷地を貫く熊野古道を散歩していた初老の男性は、こうつぶやいた。 「年金で集めたカネは大事に使ってもらわんと。中国の会社に安く売るそうだけど、何とかならなかったのかねえ」 約百二十二億円の年金資金を投じて建設された大規模年金保養施設・グリーンピア南紀は、業績不振のため三年前、閉鎖された。那智勝浦町側の約三百ヘクタールの土地や宿泊施設は昨年十二月二十六日、一億六千万円で中国系リゾート会社「BOAO(ボアオ、蒋暁松会長)」に引き渡された。賃貸借契約だが、十年後に支払い済み賃料を譲渡代金に充てる契約で、事実上の売却だ。

 建設費の四十五分の一の値段でいったん地元自治体に払い下げられたグリーンピアに関心を持ったのは、BOAOだけではない。那智勝浦町によると二十四団体から打診があり、「十数億円規模のオファーもあった」(地元有力者)という。 蒋は、中国・海南島リゾート開発の立役者であり、新日中友好21世紀委員会のメンバー。経済産業相・二階俊博は「心と実行力があるパートナー」(平成十六年十月の講演)と評し、蒋の紹介で前中国国家主席・江沢民の長男と食事をしたこともある。

 その蒋と那智勝浦町長の中村詔二郎は、賃貸借契約書の署名を経産省の大臣応接室で行った。関係者は「たまたま二階先生と蒋会長が懇談中ということで、町長が出向いた」と明かす。 参院予算委員会で、この問題を取り上げた参院議員の大江康弘は「最初からBOAOへの譲渡ありきで、政治的思惑をもって導いた疑問を持つ」と語る。 

 グリーンピアの残り約六十ヘクタールを所有する太地町はBOAOとの契約を見合わせている。那智勝浦町は「事業計画や中国・海南島開発の実績にかんがみ、日中友好と地域活性化のメリットがあると判断した」と釈明する。ただ、一昨年に町長や町議有志が海南島を視察、グリーンピアを所管していた旧年金資金運用基金を通じ、BOAOを紹介されたことは認めた。蒋に経緯を聞こうと、BOAOに取材を申しこんだが、電話口に出た男性は「本人がどこにいるかも分からない」と電話を切った。                  

◇ 自民党と中国の関係が深まったのは、一九七〇年代末に中国が改革開放政策に転換し、日本政府がこれを後押しするため対中ODA(政府開発援助)を開始してからだ。日中関係に詳しい政界関係者は「中国に進出する企業のための口利きをしたり、ODA事業を受注させたりして企業からキックバックを得た有力政治家もいた」と語る。特に昭和四十七年に日中国交正常化を実現した元首相・田中角栄の流れをくむ旧竹下派(現津島派)は中国とつながりが深かった。 元首相の竹下登は平成元年に万里の長城にちなんだ「長城計画」という事業をスタートさせた。毎年、北京に数百人規模の大訪中団を送り込み、「幅広い国民レベルでの日中交流」を図ろうというものだった。

 元首相・小渕恵三も十一年の訪中時に百億円の基金を設け、中国で植林活動を行う団体を支援する構想を表明した。最初の事業である「日中緑化協力記念林」の造成記念式典は十二年十月に北京市郊外で行われ、当時の自民党幹事長・野中広務らが出席した。この事業は十四年七月、衆院決算行政監視委員会で「ODAの別枠を新たに作り、それを利権の温床にしようという構図だ」と指摘されたことがある。 旧竹下派の一員でもあった二階が中国とのつながりを深めたのは、彼が自由党幹部だった十年、自民党の野中や古賀誠とともに自民、自由両党の「自自連立」への流れを作ってからという。旧竹下派の古参秘書は証言する。

 「小沢一郎が離党した後、竹下や小渕は旧田中派以来の中国とのつながりを額賀(福志郎)に引き継がせようとした。しかし、額賀はどういうわけか、当時は中国に関心を持たなかった。そこに割って入ったのが観光業界に太いパイプを持つ二階だった」 二階は、「竹下でもできなかった大規模な訪中団」を送り込んだ。 十二年五月二十日、北京の人民大会堂に旅行業者や地方議員ら五千二百人の「日中文化交流使節団」が集結した。団長は日本画家の平山郁夫。当時運輸相だった二階の提案だった。

 「江沢民らに“謁見”するだけのパーティーだった。自腹で高いカネを払って参加させられたので、二階が『日中友好に努力する』と力説するのを冷めた思いで聞いていた」 出席者の一人は当時の集会をこう振り返る。                  

◇ 二階は日中間の首脳会談が途絶える中、今年二月、北京に飛んで温家宝首相と会談した。その行動力と中国とのパイプの太さは、野中や加藤紘一といった「親中派」が引退したり、影響力を失う中、飛び抜けた存在だ。 東シナ海の石油ガス田開発をめぐり、前経産相・中川昭一は昨年、帝国石油に試掘権設定を認めた。しかし、二階は「私はその道は取らない」と試掘にストップをかけた。

 自民党外交調査会長・町村信孝は「政府方針の継続性、一貫性という観点からすると、中川さんと二階さんではあまりにも違いすぎる。これはやはり問題だ」と批判する。二階はガス田問題を決着させ、東シナ海を「平和の海」にすることができるのか。「親中派」の真価が問われている。(敬称略)


【保守新時代】自民党と中国(下)

ポスト小泉 四様の靖国と対中


産経新聞 2006年4月4日


 「日本の指導者が靖国神社を参拝しない決断をすれば首脳会談に応じる」と中国の国家主席・胡錦濤が訪中した元首相・橋本龍太郎らに宣言したことは、自民党内に大きな波紋を広げた。
 官房長官・安倍晋三は三日の記者会見で、「現在の日中関係の困難な局面について、すべての責任が日本の指導者にあるという主張は受け入れることができない」と強く反発した。首相・小泉純一郎への批判の形をとりつつも、胡が「ポスト小泉」候補を牽制(けんせい)したのは明白だからだ。

 「麻垣康三」と称される外相・麻生太郎、財務相・谷垣禎一、元官房長官・福田康夫、安倍のポスト小泉候補のスタンスの違いは、対中外交、とくに靖国参拝でくっきり分かれている

 安倍は、首相に就任した場合の靖国参拝について「(首相の)可能性があるかどうかは分からないが、(靖国参拝の)気持ちは持ち続けたい」と語る。

 麻生も首相の参拝を支持しているが、三月八日の日本記者クラブでの記者会見では「靖国神社に戦死者でない人がまつられていることが問題点だ。他の国々、国内からいろいろ言われないような形で参拝できる制度を考えるべきだ」とも語り、安倍との微妙な違いを打ち出した。

 一方、首相参拝に反対の立場をとるのが福田だ。福田は「首相が靖国に行くのは心の問題といわれているが、外交的に問題にならないような方法はないのか」とし、首相の靖国参拝に反対の考えを示すとともに無宗教の国立追悼施設建設を訴える。

 谷垣は「(靖国参拝は)日本人にとって非常に意味がある」としながらも、首相の参拝については「トップリーダーとして(中国などとの)関係を壊してはいけないということを比較考量し、どう判断するかだ」と慎重な考えを示している。

 その谷垣に中国側は積極的にアプローチしている。駐日大使の王毅は三月十七日夜、都内の中国料理店で谷垣と会食、二十五日に訪中した谷垣に、金人慶財政相は「日本の指導者が靖国参拝を続けていることで日中関係が非常に難しい状況にある」とクギを刺した。

                  ■□■

 過去の自民党総裁選で対中政策が最大の争点になったことがある。事実上、田中角栄と福田赳夫の一騎打ちとなった昭和四十七年夏の総裁選だ。

 関係者によると、総裁選を前に田中は、結成したばかりの自派閥の一年生議員に呼ばれ、「日中国交回復をやるのか、やらないのか」と詰め寄られた。それまで「日中関係にあまり関心のなかった」田中は、「それを求める国民の声があるとすれば、期待に応えようという気持ちもある」と慎重な言い回しながらイエスと答えた。国交正常化に積極的だった三木武夫、大平正芳の協力もとりつけ、決選投票で福田に勝った。田中は同年九月に訪中、日中共同声明に調印した。

 それから三十四年、皮肉なことに福田の長男、康夫は自民党内の「親中派」グループにかつがれようとしている。

 自民党旧宮沢派の流れをくむ丹羽・古賀、谷垣両派と河野グループは「アジア戦略研究会」を設立したが、狙いは、ずばり「小泉後」の対中関係修復だ。出席者の一人は「安倍、麻生では日中関係はより悪化する。今こそベテランの力が必要だ」と「福田待望論」を隠さない。

 田中派の流れをくんで、中国と良好な関係を維持してきた津島派(七十人)は、結束すれば総裁選の行方を左右できる勢力だ。同派は今月末をめどに政策をとりまとめる方針だが、幹部は「外交、特に対中外交は最大の焦点だ」と語る。

 その一方、「派内にはいろいろな意見があり、みんなの意見を聞いてみないと分からない」(伊吹派幹部)と様子見を決め込む派閥もある。

                  ■□■

 こうした状況を小泉はどう見ているのか。

 一月二十五日夜。小泉は首相公邸に自民、公明両党の幹部を集めて会食した。与党幹部によると、小泉は自分から靖国問題を切り出した。

 「中国や公明党は私の靖国参拝をあれこれ批判する。でも見ていれば分かる。必ずその矢は自分にはねかえっていくもんなんだからね」

 さらに、こう言葉を継いだという。

 靖国参拝を総裁選の争点にしちゃいけない。総裁選は自民党の中だけの選挙だ。自民党員の大半が参拝をよしとしている。つまり、靖国に行くと言ったとたんにその人が当選するんだ」

 事実、産経新聞社が自民党議員を対象に三月下旬実施したアンケートでも参拝賛成が反対の倍近くにのぼっている。

 小泉は三日の衆院行政改革特別委員会でも「一つの問題を条件付けて、言うことを聞けば『会う』、条件を満たさなければ『会わない』と。そんな国はほかにない」と述べ、中国の対応を厳しく批判した。

 小泉と近い自民党幹部の一人はこう語る。

 「あんまり中国が首相の靖国参拝をけしからんと言っていると、日本の首相を中国が決める印象になってしまう。靖国に行くなと言われたら、逆に参拝しない人は首相になりにくくなるんじゃないか」

 総裁選最大の争点の一つに浮上した靖国と対中政策。経済と安全保障に「こころの問題」が複雑にからみあった難題に各候補はどのような答えを出すのか。その結果は日本の保守政治の今後を決定づけるものとなろう。(敬称略)



もう一本良記事がありますので後ほど紹介したいと思います。


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4/9追記 タイトルを「保守新時代」から「自民党と中国」に修正しました。


コメント
投稿者:BlogPetのあん(2006年04月09日 13:51)
きょうは公安調査庁と上海へ人民日報と報道する?
投稿者:(^-^)風顛老人爺(2006年04月16日 03:11)
拝啓、宮沢は 首相に就任する前は本も買ったし 期待していたのですが。 うーむ、一にアメリカ 2にシナに媚びるのが出世の近道ですか。 怒りと困惑を覚えます。 軍事力が弱体な国家こそ、 侮りを受ける程に弱からず。 恐れられる程に強からず。 日本の国力は落ち目とはいえ、決して弱くありませぬ。 さりながら侮蔑され、徒らに馬鹿にされています。 シナにも 兄貴分のアメリカにも 国連にも言いましょう。 そったら金は払えん。 ぐれもんにやる金は鐚一文ないと。 せめて値切りましょう。 海兵隊のグアム移転費用その他も。 武力の発動をしないなら シナ韓朝の侵略行為 非人道的拉致 国旗を焼く等の侮日的行為を世界中にドンドンアピールしましょう。 特亜三国は 世界中にて想像を絶する程に厚かましい無神経な態度で嫌われています。 金払いがいい分、日本のがマシだと。 あまり嬉しくないが。 草々
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